茨木のり子『汲む Y・Yに』

心の強さと弱さというのは、紙一重や裏表な面もあるように思う。我慢して耐え抜く強さもあれば、違和感を察知して抜け出すことのたくましさもある。感受性が鋭いと、生きづらさもあるものの、生きづらさを感じ取れる…

千利休と朝顔

引き算の美学に関する、千利休の「朝顔」にまつわる逸話を読んだ。 利休は、戦国時代から安土桃山時代にかけての茶人で天下人の豊臣秀吉の側近だった。あるとき、利休の屋敷の庭にたくさんの美しい朝顔が咲いたとい…

雪をつかんで残るもの

詩人の高橋陸郎さんが、谷川俊太郎さんとの対談のなかで、折口信夫の「雪をつかむ」という感覚の話を紹介していた。 日本の詩的な情緒というのは、雪をつかんだときに、その感触は残りながらも、しばらくしてひらく…

「子どもに向かって絶望を説くな」

いつだったか、道路の向こう側を中学生が修学旅行かなにかでぞろぞろと並んで歩いているのを見たとき、それまでの僕だったら、“あの頃の自分”として過去と重ね合わせた感覚だったのに、その瞬間、その光景を、未来…

言の葉

言葉を「言の葉」と書く、この考え方自体が昔から好きだった。こんな風に植物の葉を題材にして表現している感性がいいなと思う。「葉」が使われることによって、言葉がおのずから生まれ出るという様や、単独では成り…